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2017/10/01

建設・建築業界にも影響!太陽光発電の買取価格下落について

建設・建築業界にも影響!太陽光発電の買取価格下落について

今回は固定買取価格の下落による影響について考えてみたいと思います。
制度の内容
 固定価格買取制度は2012年に開始され、再生可能エネルギーの買取価格が一定額保障される内容で、環境保全のために多くの企業が参入しやすく、再生可能なエネルギーを増やすことが目的となります。
 中でも太陽光発電は当初、1kwあたり40円と高額でしたが、参入した個人や事業者が増えたため2015年は29円、2016年は24円まで引き下げられました。  他のエネルギーの価格については資源エネルギー庁のHPを参照ください。
価格下落による影響(太陽光関連事業者の環境は厳しさを増す)
 2017年の太陽光関連事業者の倒産件数は過去最高(半年で45件で前年の2倍)となっており、価格下落による新規参入の減少と既存企業の淘汰が進んでいます。
  主な倒産原因
   ①販売不振
   ②事業上の失敗
   ③運転資金の欠乏
   ④関連企業の倒産の余波(不良債権の発生)
 国は多様なエネルギー源を確保し、料金を抑え、電力の効率的な取引・流通の実現のため、特に太陽光に重きを置いてきた再生可能エネルギーのバランス改善に向けた動きを進めています。これにより、問題となっていた電力会社との接続契約が未締結の認定は失効し、住宅用太陽光の固定買い取り価格は今後も段階的に引き下げられる予定で、太陽光発電への優遇策はさらに縮小します。このため安易に参入した太陽光関連事業者を中心に、今後も淘汰が進む恐れがあり、今後も過去最多の倒産件数を記録する可能性が強まっていきます。

 エネルギーの改革は、今まで国有企業が独占していた発電・送電・販売事業を分離し、自由な競争の下で技術の発展を促進することで、多くの人が安く安定的に選択のできるエネルギーを使えるようにしたものです。国民としては電力料金が低いことに越したことはありませんが、過度な価格競争が産業としての継続を難しくし、結果的に自分たちの雇用や賃金・引いては国の技術開発や競争力の弱さに繋がっていくという面もあります。
 今回の制度の発端は、東日本大震災の教訓から多様なエネルギー源確保により、安定的に国民に電力を供給するという目的でもあるので、今後は太陽光だけではなく、注目され技術開発も進んできた風力などの参入へシフトすることも必要であると思います。

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